イメージを変える
心理療法の種類、
2つめはイメージを変える方法です。
私たちは、実は、現実の世界ではなく、
自分の中に作ったイメージの世界の中で生きています。
現実の物事よりも、自分のイメージを優先して見ています。
これは、脳の働き自体にも関係しています。
現実の世界で得られた情報をすべて処理しているわけではなく、自分に必要だと思われる情報だけを認知しています。
例えば、妊婦になったとたんに、町中に妊婦の人が現れたり。
自分の欲しいと思っている車が、よく道路を走っていたり。
また、
脳は、現実の情報をそのまま捉えるのではなく、
解釈を都合よく変えたり、イメージに置き換えたりします。
いつも見ていたはずの親が、急に老けたなあと思うことがあります。
男は、女性の髪形の変化に気づかないことが多いです。
脳は、現実の映像をそのまま見るのではなく、今までのその人のイメージで見ていたりします。
現実の世界は、おおよそ、自分の脳、イメージの中で書き換えられていることがほとんどです。
実は、自分の頭の中で作ったイメージの中の世界で生きているといってもおかしくないです。
イメージの書き換え
心理療法の中では、
イメージを書き換えることによって、
変化をもたらす方法が多く用いられています。
これは、
私たちの脳細胞が、
情報をイメージとして記憶していることに大きく関係しています。
つまり、
イメージを書き換えることは、
すごく効果のある方法だといえます。
スポーツ選手が使うイメージトレーニングもその中の一つです。
イメージトレーニングは、
実際に身体を使ったときと同じような脳の働きをするようです。
イメージトレーニングの繰り返しで、
実際に練習を行ったときと同等、またはそれ以外の効果も見込めるということで今では、多くのスポーツ選手に活用されています。
イメージは潜在能力を引き出す
イメージは、潜在意識に働きかけます。
人間には、顕在意識(自分で意識できる範囲)と、潜在意識(無意識の範囲)があります。
顕在意識の部分というのは、自分で『ああしよう。こうしよう。』と考える部分です。
潜在意識というのは、とっさに身体が動いたり、知らず知らずのうちに出るクセなど、無意識の部分です。
人間の意識の8~9割以上は潜在意識が占めているといわれています。
つまり、人間の発揮する能力のほとんどは潜在意識が握っているといってもいいでしょう。
なので、言葉や思考でどうにかしようとするよりも、イメージの書き換えが大きな効果をもたらすことが多いです。
多くの成功法則で、イメージを使った方法を用いたり、スポーツ界でもイメージトレーニングを活用している理由はここにあります。